縁あって本日発売の「BROMPTON図鑑」に出演させて頂いた。見開き 2 ページを含む 4 ページを使って、所有しているブロンプトンを紹介して頂いた。
見本誌を頂いたので中身も読んだが、全ページブロンプトンへの愛に溢れた素晴らしい内容になっている。紹介されているオーナーは総勢 25 人で、それぞれ個性的である。どんな人物が、どのようにカスタムをしたブロンプトンを、どういう使い方をしているのか、読んでいるとブロンプトンの懐の深さに感服するとともに、こういうこともできたのかとワクワクしてくる。他、各部名称の紹介から日本初のブロンプトンを追う企画まで、ムックとは思えない贅沢な内容だった。興味がある方には購入をオススメする。
さて、出演したブロンプトンについてだが、実は 去年購入したブロンプトン ではない。今年のゴールデンウィークにもう一台ブロンプトンを購入しており、今回出演したブロンプトンはそちらの方だ。購入したのは BROMPTON X CHPT3 4TH EDITION という限定モデルである。
去年買ったブロンプトンには満足していたのだが、それでも使っているとこうしておけばよかったなという点がいくつかあった。まず、折り畳み時に転がせるようにとリアラックを付けたのだが、結局ラックについているローラーは使わず、肩にかけて持ち歩くことにした。もちろん、本来の目的通り荷台として使うと便利なのだが、フロントバッグの使い勝手と性能がとてもよく、リアラックに荷物を載せたのは2~3回しかなかった。そもそも、輪行よりも自走で乗ることがメインとなってしまったということもあり、リアラックが役立つ機会はほぼなくなってしまった。
次に、シートポストやクランクの色は、やっぱりシルバーがよかったなあと思った。フレイムラッカーの色が気に入ったのでブラックエディションを買ったのだが、やはり個人的にはシルバーの方が好きだ。近所でホワイト系のブロンプトンを見かけたときは、すてきな色だなあと心惹かれた。そういう意味では、 barbour model はモロ好みど真ん中の色で、これに関しては本当に買うか迷った。とは言え、同じ仕様の車体を2つ持っても意味がないなあと思ったし、じゃあフレイムラッカーと交換したいかというと、フレイムラッカーの方はこれはこれでいい色なので、そこまでではないなあという結論に達した。
そう思っていたところで発表されたのが、今年購入に至った CHPT3 4TH EDITION である。リアラックがないどころか、泥除けまでついていない。フロントのキャリアブロックすらデフォルトではついていないので、ブロンプトンの象徴とも言えるフロントバッグすら装着ができない。本当に割り切ったミニマムな装備のブロンプトンである。これだ、と思って、ダメ元で予約をしたところ、運良く当選した。
この車体のベースは P Line であり、リアフレームやフロントフォークにはチタンが使われている。実測で 10Kg 弱の重さであり、 C Line の 13Kg と比べるとだいぶ軽い。ギアが外装4段で M6R の内装含めた6段よりも少なく、その点は不安だったので事前に P Line を試乗させてもらった。感覚としては M6R の一番軽いギアと重いギアがなくなった感じであり、重い側は回せなくてほぼ使わないのでともかく、軽い側については坂道で若干不安だなあとは感じる。とは言え、都市部を走るには全く不自由もないし、大船にある栄光坂は(死にそうになりながら)一応登ることはできたので、峠にでも登らない限り困ることはないと思われる。
ということで2台目のブロンプトンとなった chpt3v4 であるが、こちらも買ってよかったなあと思っている。1台目の M6R とかなり方向性が違うブロンプトンなので、それぞれ違った遊び方ができる。 M6R の良さはなんといっても積載力なので、旅に使うと威力を発揮する。 北海道へ行ったとき に使ったのもこちらの車体である。一方で chpt3v4 は、とにかく身軽なことが魅力である。エキササイズとして川沿いの道をひたすら走るのであれば、 chpt3v4 を使ったほうが楽しい。フロントバッグが使えないので、 chpt3v4 を使うときはバックパックを背負うことになる。重量が軽いことも相まって、カフェに入るのは chpt3v4 の方が遥かに楽だ。スタバの前で止まって、 10 秒で畳んでそのまま片手でひょいとブロンプトンを持ってそのまま入店ということが、 chpt3v4 なら簡単にできる。荷物はバックパックを背負っているので、いちいちフロントバッグを外す必要もない。 M6R だとここまでのスピード感は出ないし、車体が重いので入店するときもヨタヨタとしながら大荷物を担いで入ることになるので、店員や周りの目も気になる。結果として駐輪場に止めたほうが楽だなあということになる。
Brompton in Palace に chpt3v4 で参加した際、たまたま著者の 山本耕司さん に見つかって声をかけていただき、今回の出演に至った。乗ることはもちろん、こういう人と人とのつながりが生まれるのも、ブロンプトンという自転車の良いところだなあと思う。「BROMPTON図鑑」を読めば、個性的なオーナーと自転車達を通して、その魅力を読者にも十分に理解して頂けることだろう。