Pixel Pedals of Tomakomai

北海道苫小牧市出身の初老の日常

2023 年に読んだ数学の本

2024 年となった。 2023 年の~というものは本来 2023 年中に書くべきなのだろうが、子供が生まれてからというものそんな余裕はない。昨夜も、夜通しマインクラフトにつきあわされた(それはそれでゲーマーの父としては楽しいのだが)。

夜更かしした子供も含め、家族はもちろんまだ寝ているのだが、自分はきっちりと 7 時に目が覚める。これも子育てを始めてからの習慣だ。子供に醜態は晒せぬ、と言う義務感はもちろんあるのだが、そもそも長時間の睡眠ができない体になってきている。齢四十六、完全にアラフィフである。

さて、 2023 年には以下の二冊を読んだ・・・というか、かじった。最近は自転車に乗りすぎていて時間がないので、平日の朝 15 分、小問 1 問を解くという読み方をしている。つまり、ほとんど読めておらず、どちらの本も序盤までしか読めていない。

詳解と演習大学院入試問題 - 海老原 円, 太田 雅人

数学の本を読んでも知識が身につく感じがしないから、問題を解きたいと同僚に話したところ進められたのが、大学院入試の問題を解くことだった。雑に amazon で検索してポチったのがこちら。

著者の先生の思想が強めで、読んでいてハラハラするし面白くもある。とはいえ、数学とその教育について意欲がある方であることは間違いない。線形代数解析学など、基本的な考えが身についているのかを確かめられるのは楽しかった。ただ、当たり前ではあるが入試テクニック集なので、定理の導出や背景については何も触れられておらず、問題は解けるけどなんでこうなるかわからないし何をやっているかもわからないとなりがちだった気がする。

常微分方程式論 - 柳田 英二, 栄 伸一郎

前述の問題集を読んでいたのだが、多変数解析あたりで何も頭に入らなくなったため、 2023 年の後半は積んであった微分方程式の本を読むことにした。高校卒業以来、微分方程式にまともに向き合ったことがなかったので、読んでみると色々な気づきがあって本当に面白い。常微分方程式、正規形、変数分離型、一階線形微分方程式など、クラス分けも全く知らなかった。様々なテクニックを使って微分方程式を解く演習をやっていると、過去の人類は本当によく考えたなあと感心する。

ただ、未だにこの分野のノリについていけていないところはある。カジュアルに両辺を式で割り出すと、 0 にならないのか気になりだす。  \frac{dx}{dy} dy も両辺にかけるし、その割に特異解の議論では例外ケースをきちんときにしなければならなくなる。解析学も、死ぬまでにはもっとわかるようになりたいなあと思って止まないのである。