2 年間使い続けたみんチャレをアンインストールして、別のアプリに乗り換えた。
割と長期間お世話になったので、最後に感想などをまとめておく。みんチャレは「習慣化したいこと」を毎日続けられるように助けてくれるアプリで、それを 5 人のグループで取り組むというソーシャル要素が特徴的である。ゆるふわなノリのアプリだが、少なくとも創業者は本気で「習慣化」をサイエンスにしようとしているように見受けられる。以下にインタビューが載っていた。
様々な人数で試したところ、チームが4人以下だと人数が少ないためにフィードバックが遅くなり、6人以上だと人数が多すぎて「社会的手抜き」(※2)という心理的効果が働き、フィードバックが遅れることが分かりました。
他、ググると、みんチャレを利用した社会実験を多数行っていることがわかる。
きっかけ
みんチャレを使う前は、習慣化したいことを Microsoft の TODO に登録 1 し、 daily で repeat するタスクとして登録していた。これはこれで便利なのだが、どうしてもやる気にならずにサボってしまうことを問題に感じていた。特に、「毎朝ラジオ体操をする」というタスクは、登録されているだけでほとんど実行されなかったように思える。その他のタスクも、「気が向かない」「時間がない」と言う理由で skip されることがほとんどだった。
これじゃあイカンと、対策として導入したのがみんチャレである。 2 年間、主に以下の習慣化のために利用した。
- 服薬
- ラジオ体操
- 自転車
- 体重測定
- 英語 ( theclimb.app )
- 数学
- プログラミング
良かった点
みんチャレで描かれているシナリオの通り、他にメンバーが居るというのは大きい。監視の目があるのでサボりにくく、逆にグループへの達成報告は報酬として働く。また、自由に会話できるのも良い点で、例えば、服薬で薬を飲むのを忘れていると、別のメンバーがわざわざメンションしてくれて、忘れていませんかと聞いてくれたこともあった。数学やプログラミングの部屋では、同じ興味を持った者同士で自由に質問や議論したりできるし、自転車の部屋では「あたおか 2 」の人がいると「すごーい」と純粋に盛り上がれたりもして、楽しい。
問題点
流石に 2 年間使い続けていると、新鮮味は全くなくなる。習慣化には成功したのでサボらなくはなったが、最近ではグループメンバーの目は気にならなくなっていた。結局、終わったらチェックするというただの TODO アプリになっていたというのが現実である。そうなると問題になってくるのは、タスクが完了したら写真を撮って POST しなければならないという点である。習慣化したい事柄をすることによるストレスに対して、撮影と POST のストレスのウェイトが無視できないほど高くなった。特に android から iOS にメインのスマホを移した際に、「みんチャレに投稿したスクリーンショットが Google Photo に登録されてしまうから削除する」と言う謎の作業が毎日発生するようになった 3 。疑問を感じながらも毎日ポチポチとスクリーンショットを削除していたが、我慢の限界が来た。
新鮮味がなくなる、と書いたが、これは一緒になったチームメンバーにもよると思われる。みんチャレの売りは 5 人でグループを組むことだが、これが逆に問題点にもなる。集まった 5 人のメンバーが良いメンバーじゃなければ、意味がないのだ。そして、 2 年続けた経験上、 5 人のメンバーが良いメンバーであることは 10 回に 1 ~ 2 回あればいいほうだ。
ここで言う良いメンバーは良い人という意味ではなく、習慣化に真剣な人、という意味である。ほとんどの人は、入ってきてもろくにタスクをこなせない。習慣化できないからアプリを使っているわけで、タスクをこなせないのは当たり前っちゃあ当たり前なのだが、驚くべきことにタスクをこなそうとする意思すら感じない人が多いのだ。毎日サイクリングをする部屋なのに、「今日はサボりました」と食べ物の画像で達成報告(?)をする人はザラである。ストイックに習慣化を考えている人には、言っちゃ悪いが邪魔な存在である。
その他
後は細かな点をメモ代わりに残しておく。
まず、アプリ内には目標を達成するとコインをもらえる機能があって、コインでグループチャットで使えるスタンプが買える。これはモチベ維持に一定の効果をもたらしていると思う。
次に、このアプリは基本的に日次のタスクしか使えないことには注意が必要である。例えば、「週末だけ勉強したい」と思っても、それをサポートするシステムはない。一応、グループからの強制退出を設定できる項目があり、それを 7 日間などにしておけば、平日何もしなくてもグループから追い出されることはない。しかし、毎日の TODO としては平日もリスト化されるし、連続達成の記録も平日で途絶えてしまう。
そのせいで、本来週次で良いタスクを頑張って日次で登録することになりがちで、そうすると毎日がタスク達成だけで終わり、いっぱいいっぱいになる(体験談)。
そして Streaks へ…
apps.apple.com人目がなくても習慣化できるようになったので、 Streaks にした。サブスク式じゃないので、初回にお金を払うだけで継続したコストは発生しない。週次や月次のタスクも登録できるので、今までよりフレキシブルな計画を立てることができる。 Apple Health と連動するので、「ラジオ体操」「自転車」は終わっても自分でチェックする必要すらない。とは言え、これはつまり、 2 年前の Microsoft TODO を使う状態に戻ったということでもあるので、サボらないように自分を監視しておくことは大事だろう。
さっそく「週一でブログを書く」も登録したので、頑張っていこうと思う。
- Microsoft 好きだったわけではなく、前身の Wunderlist からの移行。↩
- 出典: あたおかロング・ライダーズ 。↩
- もちろん、これはみんチャレは悪くない。それぞれの立場を考えると Apple も Google も悪くない。強いて言えば、 Apple 製品上で Google のアプリを使っている自分が悪い。↩