最近、 気合を入れて Google Timeline を触っていたのだが、あっけなく終了してしまった。
Timeline won’t be available on Maps on your computer after your data is moved to your phone
ということで、 android や iPhone 端末で Timeline の移行に同意すると、 Google のサーバーから一瞬でデータがすべて消される。 10 年分のデータが、一瞬で、だ。何も考えずに移行をしてしまったせいで、自分のデータはもう消えてしまった。 Google Takeout からダウンロードしても、 Records.json
は含まれていない。 android/ios 端末内にはデータが存在する可能性があるので、取り出したいのだが、どうにもならないのだろうか。
そんなわけで傷心の中、代替サービスも必要で土曜日を一日費やして検索する羽目になったのだが、結局いいものが見つからず、さらに疲弊しただけの結果となった。
これ以上疲弊しても仕方ないので、日曜日は一日自転車に乗ることにした。インタネットで知り合ったフランスとオーストラリアから来たというメンバーで、埼玉方面を走る。一人は日本語が苦手ということで英語で話していたのだが、やっぱり何を話しているのかわからない。これだけ英語を勉強しているのに未だにリスニングの一つも身についていないことが情けない。
言葉の壁はありつつも、自転車に乗ってしまえばただ走るだけ。天気も悪くはなく、気持ちよく走っていた。そして、自販機周りで休憩をしていたところ、同行者がブロンプトンに興味を持ってくれたので、ここがチタンだとかここは鉄だとか得意げに色々と説明をした。その時であった。日本語が流暢なメンバーが、前タイヤを指さして「これはなに?」と言い出した。見ると、なにか丸いものがタイヤにくっついている。シールでも着いたのかな、と近くで見てみると、これは明らかに金属である。画鋲だ。画鋲が突き刺さっている。抜いたら最後ということはわかってはいたが、まだ走り始めたばかりであと 50Km は走らなければならない。ああ、これは無理だなと早々に諦め、画鋲を引き抜いた。同行者たちが「Oh!」「アアー!」と声を上げると同時に、ぷしゅーと勢いよくタイヤから空気が抜け始めた。ブロンプトンに乗り始めてから初めてのライド中のパンクである。
幸い、 LIFE with Bicycle のお兄さんに修理の仕方は習っていたし、家で後輪のスローパンクの交換はやったことがある。まあ、できるだろうと、ネジを外してホイールを取り出し、チューブを交換した。 30 分はかかってしまっただろうか。屋外で部品を散らかしてしまいそうで心配ではあったが、なんとか交換を終えることができた。「本当にこれは大丈夫かいな」と疑いながらも携行していた nanoFumpa Bike Pump も、しっかりと仕事をしてくれた。これで tubolito は使い切ってしまったので、また買わねばならない。
さて、パンク修理は無事に終えたのだが、一つ、問題が残った。刺さっていた画鋲が見当たらないのである。せっかくパンクを直したのに、また突き刺してしまっては大変だ。そう思って注意深く探したのだが、どこにも見つからない。仕方なく、慎重に押し歩いて画鋲がないことを確かめながらその場を後にした。
その後のライドは順調そのもので、途中、柴又帝釈天に寄るなどした。一人で走ると不安になる人気のない道も、グループライドであれば安心して楽しめるのが良い。
なんだかんだで合計 100Km 近く走り、帰りは輪行する運びとなった。袋に詰めた自転車を担いでホームへ向かう階段を歩いていると、どうも自分の靴から、コツ、コツ、コツ、と金属のような音がする。嫌な予感しかしない。確信して靴の裏を覗き込むと、そこには想像した通りの光景があった。
パンク修理に夢中になって画鋲を放置してしまい、挙句の果てにきっちり自分で踏んでいたのである。誰かに刺さって怪我をしたり再び自転車のタイヤに刺さってパンクをしたりしなかったのは、不幸中の幸いだったと言えるだろう。