Pixel Pedals of Tomakomai

北海道苫小牧市出身の初老の日常

伊豆大島(前編)

所属サークルで伊豆大島旅行の企画が上がったのは今年の 1 月のことだった。一人で行動するのが好きなので、実家の家族と旅行することすらおっくうだと思ってしまうのだけど、かと言って一人で自転車旅に出るかと言えばそれはそれで旅程を考えたりするのが面倒で企画する前に終わってしまうことがほとんどである。いい経験になると思い、参加させていただくことにした。

伊豆大島まではさるびあ丸で移動した。深夜に東京を出て、早朝に大島へ着く船である。 20 時頃にみなとみらいに集まって食事を摂った後、 23:30 に大さん橋から乗船した。

普段はすでに寝ている時間であり、しかも、翌日は 5:30 に起きなければならない。最長でも 6 時間睡眠となる。あくまでも大島で早朝からアクティビティを楽しむための船で、山小屋での仮眠に近いなあと感じた。ただ、今回は特2等室に宿泊したのだが、設備は充実していて、船内もとてもきれいで快適である。竹芝から乗れば、きれいな船内を 1 時間近く楽しんでから床に就くことができるので、そちらのほうが船旅は楽しめるのかなあと思った。

5:30 には下船の準備のために放送で起こされる。船は結構揺れたが、眠りを妨げるような揺れではなかった。結局、甲板にすら一度も立つことなく、ベッドに入っただけでそのまま船を降りた。

船を降りたら、自転車の準備である。自分たちの他にも結構な数の自転車が伊豆大島で下船しており、人気のサイクリングスポットであることが伺える。下船の際は警察が立ち会うことになっているようで、警視庁のパトカーも乗り付けていた。

港を出て、まずは宿に荷物を置きに行くのだが、岡田港から宿のある元町まではかなりの坂を登らねばならない。早速、伊豆大島の洗礼を受ける形となった。とは言え、もともと車が少ない上に早朝なので、道路を走っている車はなく快適だ。そもそも大島では品川ナンバーの車しか見なかった。島外から持ち込む手段がないということなのだろう。乗用車はほぼ軽自動車で、これも搬送の都合なのだろうか。

宿に荷物を置いたら、地層切断面、通称「バームクーヘン」へ向かった。島を左回りで回るルートである。話によれば、大島は右回りで回るほうが楽らしい。一周すれば結局プラスマイナスゼロとなるので同じ気もするのだが、斜度の関係なのだろうか?

その後、波浮港の展望台へ登った。「はぶみなと」と読むのだが、初見では絶対に読めそうにない。港より先に展望台へ行った都合で港から展望台を 2 往復することになったが、ここもかなりの高低差である。さすが火山島だ。波浮港の鵜飼商店というところで唐揚げを頼んだのだが、唐揚げというよりはチキンカツというレベルの大きさで、食べるのに苦労した。 PayPay に対応しているのは大変ありがたい。大島は iD の普及率は低そうだったが、 PayPay は比較的使える店が多かった。

港を出て、道中の筆島で記念撮影。島なので当たり前だが、どこに居ても海が見えて綺麗だ。

次の目的地は裏砂漠である。月と砂漠ラインという道から入る必要があるのだが、ここは斜度がきつく、海から登ると獲得標高も 600m を超えるので、普通にヒルクライムである。楽しく登れたのだが、なにぶん気温が低く風も強風で非常に寒い。裏砂漠の景色は他では見ることができない大変素晴らしいものだったのだが、あまりの寒さにそそくさと退散を余儀なくされた。

裏砂漠後のダウンヒルは極寒で、体の芯まで冷えてしまった。時刻も 13:30 を過ぎており、食事を摂るタイミングも逃してしまった。そのまま岡田港まで戻り、カツオのフライを頂くことにする。

宿に戻る前に、 Buddy's Bell 。

あかっぱげ。

いずれも強風が吹き荒れており、寒過ぎて写真を撮るだけで手一杯だった。これだけ寒いと、常にヒルクライムをしていないと凍えて死んでしまう。ダウンヒルなんてもっての外だ。予約してあった寿司屋でべっ甲寿司を頂き、明日は暖かくなることを祈りながら一日目を終えた。

hiratara.hatenadiary.jp